2024年1月農家の畑ごはんたねやキッチンスケジュール

新年から被災された方々へのお見舞い申し上げます。

年々、自分の体力の衰えが、日々の不摂生ゆえのことと思い。今年は、少し健康面のケアと、自分の身体と向き合って、少しでも長く自分の力で生きていけるようなメンテナンスにあてていきたいと思っています(何も病気が見つかったわけではありません。だからこそのケアです)

さて、そういうわけで、少しスケジュール的には、無理のない形でキッチンカー出店を抑えたつもりですが、別途、他の案件が立て込んできております。

大根のネット販売においても、重量による料金のアップなどもあり、ご連絡いただいている方々にはお待ちいただいておりますので、丁寧な説明の上、順次発送作業も再開してまいります。少々お待ちくださいませ。

キッチンカーでお世話になっている。うまくたの里さんや、タッソの森さんなど、野菜の直売を行っているお店では、オープン時から姉崎大根の販売でお世話になっております。

年末には、福大根も置いていただき、ご好評ののち完売し、実際に姉崎大根を探し求めてくださる方が年々増えてくださっていることが何よりも嬉しく存じます。

自宅前の無人直売も、本当に沢山の方が購入に訪れてくださって、このご時世にもかかわらず、きちんと料金箱に代金を支払ってくださる正直な方々に心ごと支えられております。

いつ、なんどき、どんな時代の変化が訪れるか?不安に思うか?希望に感じるか?
その人の心の持ちようで、未来の見え方が変わるのですが。

私は、朝になったら太陽がのぼり、風がふいて、雲が流れ、冷たい水で顔を洗い、日が暮れる。そんな何気ない日々が続く事を信じて1年がんばります。

どうぞよろしくお願いいたします。

牛すじ農家カレーライス【たねやキッチンカーメニュー紹介】

牛すじ農家カレーライスは、1年を通して使われるメインの野菜が季節に応じて変化します。
大きく分けて、姉崎大根をメインとしているものか、姉崎ポテト(じゃがいも)&キャベツメインにしているものかでキッチンカーで使うのぼり旗も変更しています。
いずれの場合も無水調理ですが、キーマカレーのようにひき肉で作るのではなく、国産牛すじと、豚肩ロース、豚バラ肉の旨味を野菜の水分のみで10時間以上煮込んで作るこだわりのカレーです。

【農家牛すじ大根カレー】姉崎大根が収穫できる10月末~6月頃まで(左下旗)
【国産牛すじ農家カレー】姉崎ポテトが収穫できる7月~10月中旬まで(右下旗)

たねやキッチンの農家カレーはオリジナルで考案したレシピです。特徴は野菜たっぷり、24種類のスパイス、国産牛すじ、煮込み時間10時間以上です。
牛すじは、国産の牛すじを塊の状態で購入し、2度下茹でしますが、2度目は砂糖とお酒で柔らかくなるまで煮込むので大変手間がかかります。(※大量に作れない理由です)
また、スパイスも野菜との相性が良いものを選定しています。先にオリーブオイルで香りを出して、食材を炒める際に使うものと、煮込みはじめてから、後から追加して全体の香りを整えていくスパイスと2回、それぞれの工程で活かされるよう独自ブレンドしたものを使っています。また、肉の旨味と甘味を出すために、豚肩ロースと豚バラも入れています。
大根は、カリっシャリっとした歯ごたえも残せるように鬼おろしでも大粒になるものも加えて煮込んでいます。
お子様も食べれた!という驚く声も多いのですが、スパイスは脳にいい刺激を与え、甘味はカボチャや、サツマイモなどを蒸して加えているので、子供の敏感な味覚でも、自然の旨味を感じて食べられるのかもしれません。

半熟の揚げ目玉焼きは、販売日の当日の朝、作って冷蔵庫に入れておいたものを後乗せしているので、長時間持ち歩くなど温度管理ができない状態で食される事はおススメしておりません。お買い上げ後、早々に冷蔵庫に入れ、後でレンジで温めなおして食べるなど、ご注意いただくことを推奨しております。(※持ち歩き時間が長い場合は、卵無しでご注文ください)

※冬に国産牛すじが手に入らなくなった際のみ、豚肉のみの農家カレーや、豚モツ農家カレー、鶏肉を使った農家のグリーンカレーを提供することもございます。

牛すじを煮込んでいる写真@たねやキッチン

水のように鬼おろしの大根を入れながら煮込む画像@たねやキッチン
姉崎大根農家なので、大根は全て千葉県ブランドの姉崎大根を使っています。

農家カレーを半分農家カレーとして提供することもございます。
姉崎大根を地元の方を含め、カレーにしても美味しいと知っていただくために、ご要望で半分カレーを数量限定でご用意することもございます(※大根カレーは大変時間がかかるメニューのため、数か月前からご連絡いただき数などを調整して提供することがございます)

【なぜこのカレーを作ったか・・・】
姉崎大根大量廃棄と検索すると、無残な状態で畑に捨てられている大根畑の写真や、Youtube動画なども確認できます。

私が2015年に農家に嫁ぐ前から農業特別賞をとった大根として市場関係者の中では、知られていた姉崎大根は、同じ姉崎地区に住んでいたにもかかわらず、消費者である私も私の両親も全く知りませんでした。

そして、嫁いでから「こんなに美味しい大根があったんだ!すごい!」と感動しつつ、廃棄される畑を見ていられない。地元の人にも、もっと知ってもらえることはないか?
まずは、畑に放置されてしまうはねだし大根を畑の真ん中に野菜スタンドっぽいものを作って、無人販売をはじめました。

そのはねだし大根の販売は、想像以上に喜んでいただき、いつも売り切れるようになりました。

また2016年には、切干大根も手作りし、近隣の直売所にも「姉崎大根で作った切干大根」というシールを貼って、とにかく「姉崎大根?」「へぇ~こんな大根が地元にあるんだ」って思ってもらう活動をスタートしました。

これまで市場に出すのがメインだった「姉崎大根」は、スーパーだと銚子産の大根と区別がつかない「千葉県産大根」としか表示されない状態でした。
テレビ出演も大根の不作や、廃棄などのニュース取材を受ける事がメインでした。

私は、まずは新鮮な姉崎大根が手に入る!という状態も大事だと考え、私自身も認定農業者として登録し、葉付きの姉崎大根も直売所に出荷しはじめました。

それは、出荷場から出るのとは、もうひとランク新鮮さと状態の良いものを!というブランド価値を上げる為に1本1本手洗いにし、保存袋に入れる時にも水分が乾燥しないよう気を付けて・・・。

そして、「姉崎大根」というラベルを1枚ずつ貼る事で、他の大根とは違う。地元のブランド大根だという事を知ってもらえるように努力しました。

機械で洗えない、シールも貼らなきゃいけない。そういう一つ一つの工程で時間がかかるので、多くの量は出せませんが、少しずつ、ファンは増えてきて、大根料理などのテレビ出演などのオファーもいただくことが増えてきました。

大根は野菜です。美味しい!が一番の評価です。
料理番組の出演に関しては、どんなに忙しくても、がんばって時間を作って出演することを優先しました。
※時々、違うオファーも連絡がありますが、申し訳ないですが、メディアに出たいわけではないので、お断りしていることも多いです。

2023年「姉崎大根」という名前は市場関係者だけではなく、実際の消費者にも「ブランド名」としても少しずつ認識されるようになりました。

それでも、農家の未来は明るいどころか、厳しい現実しかありません。
大量廃棄のマイナスイメージだけではなく6次産業として活かしていき、大根を大量に使ったメニューを考案し、実際に大根料理がこんなに美味しいの!と思ってもらう活動の一つとしてキッチンカーを申請しました。

ITの仕事しかしていない私は、とにかくヲタくのように、季節による大根の変化や、他の食材との栄養面での食べ合わせ、脳から美味しさを感じられる味の作り方。
手間はかかっても、千葉県の、ご当地大根料理はコレ!と言われる名物にしたいと考え、その一つがこの農家大根カレーです。
※例えば、イブリガッコのように・・・。

もともと、カレー好きなので、独身時代は、都内の美味しいカレー屋さんのカレーを食べてきましたし、今でも外食でついカレーを食べてしまいます。

私の作るカレーは、どこか懐かしく、何度食べても飽きない、真似したくても同じ味はなかなか出せない、食物繊維たっぷりで、栄養も満点!
そんな自分が納得できるものを提供しています。
ぜひぜひ、姉崎大根農家が作る、農家大根カレーを食べて応援してくださいね!



キッチンカーってどうなの?(ぼやっと編)

農家の畑ごはん たねやキッチンカー!として開業する前は、IT系でXO-SYSTEM(クロスオーバーシステム)として仕事の依頼を個人事業主として請け負っておりました。
学校を卒業してからプロパーでシステム会社(ソフトハウス)に就職して、長年正社員として働いてきて、元安部総理の働き方改革が始まる前に社員としてではなく、自由な立場で仕事を請け負う事を選びました。

そういうわけで、キッチンカーを始めるまで、飲食業で働いたことは一度もありません。
アルバイトもしていないので、実は飲食業界の「当たり前」を何もしらずに自己流でスタートしています。

実は、近くに「のうえんカフェ」さんという大人気カフェがあるので、パートで働かせてもらおうかな~と思った事もあったのですが、知り合いの飲食店コンサルをしている人が、逆に「飲食業ってこんな感じなんだ」ってクセがつかない方がいい、本来システム業界などで培ってきた真面目さを武器に、自分で大事と思う事をきちんと守ってやった方がいいと思うとアドバイスしていただき、今に至ります。

確かに、IT業界の方が楽だと思われる方もいるかもしれませんが、常に最新技術について研鑽しつづけていかなければいけない業界であったことから、気を抜く事はないまま走り続けていました。

今も、そういう意味では、お客様の身体の素となるものを取り扱っているという責務から、気を抜く事ができない日々です。

今年の夏は、猛暑でキッチンカーの中は高温状態。
夜になると虫も入ってくる場所では、扉を閉め切って調理していたので、暑さに強い私でも結構過酷でした。

冬は冬でなかなか、温度が上がらないので、電力のやりくりが大変。お金をかけて蓄電池を追加しても、うまくやりくりしないと、温度調整ができる時間が限られてしまいます。

私個人的な考えですが、例えば、クレープなどは使い捨て容器などの経費を抑えられ、仕込みもご飯類に比べればラクな品目だと、経営としてうまくいく確率は高い方かもしれません。

また、カフェ系でドリンクが中心のキッチンカーも、めずらしく独創性の高いドリンクを販売すれば、1杯あたりの料金単価も少し上げられるでしょうし、需要の高い出店先を見つければ、なんとか軌道にのせていける確率が上がると思われます。

お店の数が圧倒的に不足するで都内のランチ需要のある場所や、大きなイベント出店の数をこなすことで、売上はあげられますが、本来、どういう形のキッチンカー販売を夢見ていたんだっけ?を見失う事になり、日々、ただただ機械のように販売することで心が疲弊していくかもしれません。

私は、キッチンカーを出店する際に5年間は、月に返済すべき額だけは、かならず稼ごう。(売上ということではなく、利益として)
そして、多くを求めず、姉崎大根を美味しく食べてもらって、知ってもらって、興味をもってもらえるぐらい余裕のある状態を維持しようと思っています。

夏は姉崎すいか、姉崎めろんを・・・。

農家が自家生産の野菜の良さをどうやって知ってもらえるか?感じてもらえるか?を一番に、そこはブレずにやっていこうと思っています。

次回は「キッチンカーってどうなの?(開業までの流れ準備編)」をアップしますね。