ちば食べる通信vol15 2022年2月号は姉崎だいこんです!

今回、JA市原市と共同で作られている姉崎蔬菜組合のブランド「姉崎だいこん」をちば食べる通信で取り上げていただいた事を感謝しております。

表紙のように、取材を受けたのは「たねや泉水農園」なので、個人名が出ておりますが、この雑誌では、姉崎蔬菜組合という団体の取り組み!ブランドに対する責任や日々の努力や、助け合い、お互いを高めあっている現状などを取り上げていただいています。

個人の農家、それぞれの努力は大事です。プライドを持って、とにかく自然の恵みや脅威と向き合い、農家として生きていく。

なぜ美味しいのか?それは、これまでの農業の歴史の中で培われ、切磋琢磨で研鑽し、そして現代にあった農法や、日本の基準に合わせ安全安心な食物を作ること!

姉崎だいこんは、薬も使います。ただ誤解されたくないのは、それは、大根の成長に妨げになるものから守り、多くの野菜を育てる為の必要最低限のギリギリのラインです。虫も鳥たちもその葉っぱを好み、春には虫食いだらけの葉っぱになります。自然を壊すような農法ではありません。

私は、たねや泉水農園に嫁ぐまで、大根を本気で必要としたのは、風邪で喉がとにかく痛くて、市販薬を飲んでも治らず、喉に直接噴射する薬や、うがいでも治らず、苦しくて苦しくてネットで検索したら「だいこんハチミツ」が良いと書いてあり、這うようにスーパーに行き、大根はちみつを作った時ぐらいです。確かに、即効性があり、あんなに痛かった喉の痛みが1時間程度で和らいだのが不思議だったのですが(個人の見解なので医学的根拠はありません)
興味を持った事などありませんでした。

まさか、姉崎だいこんを食べて、万能な上に、秋10月~春5月末までの間、それぞれの季節の違いで美味しさや食べ方を変えながら楽しめる事、切干大根にしても、とにかく美味しい事!惚れに惚れ込んで、今に至ります。

テレビの取材では、動画として、とても素敵に放送していただいたり、反響もありがたいです。ただ、このような冊子にしてもらったことで、実母が、何度も何度もページをめくって、写真を眺め、嬉しそうに写真を撫でているのを見て、涙が出るぐらい嬉しかったです。

手で撫でたくなるような、温かい記事。ありがとうございました。

基本的に姉崎だいこんは、14軒の農家が同じ農法で作られた大根を、畑で葉っぱは短くカットした上で、選果場で生産者ではない目で厳しく判断し品質チェックをしたうえで、市場へと出荷されます。

そのため、市場で値が付かないサイズ(大きすぎたり小さいもの)小さな傷やシミがあるものなど、美味しさには違いが無いものでも畑で廃棄しなくてはいけません。

たねや泉水農園では、その出荷用の大根ではなく、朝、畑で収穫したものを、自宅の綺麗な井戸水で1本ずつ手洗いしています。葉っぱも残せるだけ残して保存袋に入れています。

ちょっとこだわりすぎて、1日に私一人で洗える本数が限られてしまい、発送や直売用に用意できる本数も限られてしまいますが、これから春にかけて、葉っぱを残しつつ、暖かくなる気候で葉っぱに水分をとられて、すぐに新鮮さが失われてしまう季節になってきたので、なかなか新鮮さを守るが難しくなってきましたが、とにかく、お手元に届いた時に「え!こんなに大根って美味しいんだ!」が伝わる事を願っております。

よかったら、姉崎だいこんを味わってみてくださいね!

ちば食べる通信は、定期購読するタイプの雑誌です。下記にて詳細をチェックしてみてくださいね!千葉の美味しいをお届けする素敵な雑誌です。

https://chibataberu.com/about/

霜大根おススメの食べ方(12月~1月)

姉崎だいこんの産地では、早くて11月から霜がおり始めます。
露地で育つ冬だいこんは、霜が数回おりると、葉が枯れ青首部分(土から出ているところ)は自然の寒さで細胞がゆるやかに壊れ甘みが増してきます。

朝は下写真のように凍ってしまいますが、収穫前の状態(そのまま土の中)の大根は、自然解凍し、凍った部分は元に戻ります。

今回は、ちょうど季節の旬となる牡蠣とお正月に余った御餅を使った霜大根のお料理です。

霜大根は味も染み込みやすく甘いので、短い時間で、牡蠣の旨みが染み込みます。
1.牡蠣と霜大根をマヨネーズで炒めます。
2.お餅はオーブンなどで焼いて焼き目をつけて香ばしくします。
3.オイスターソースと塩コショウで味を調え、最後に焼いたお餅を加えてさっと炒めてできあがり。

オイスターソースとマヨネーズが霜大根の甘みと相性が良くおススメです。

たねや泉水農園が出荷している姉崎だいこん(霜大根)は上のラベルを目印にゲットしてください!

秋大根おススメの食べ方

ここで紹介する大根の特徴は、JA市原市 姉崎蔬菜組合(あねさきそさいくみあい)から出荷している「姉崎だいこん」になります。
同じ千葉県産でも、地域や農家によって、植えている時期や品種、肥料の配合による土の状態で、おススメの食べ方に多少の違いがあるため、参考程度にお考えくださいませ。

姉崎だいこんは、10月~12月初旬ぐらいまでは、秋大根として育てた品種が出荷されます。11月下旬~は、少しずつ冬大根に切り替わっていきますが、秋大根の主な品種は、霜が降り始めるまで、細胞組織が強い状態で育ち出荷されます。

お客様から、1時間煮込んだが、大根が軟らかくならないと、お問合せいただいたこともありますが、「たねや泉水農園のシールが貼られていて」直売所等で売っている大根は、新鮮さを重視しています。極端な話、秋大根の姉崎だいこんは、12月頃に収穫される大根や、品種や肥料の状態が違う大根に比べて細胞が壊れにくいので、煮物で柔らかくするには、煮込む時間や細胞が壊れる状態にするなどの手間をかけることになります。

ここで誤解してほしくないのは、決して筋っぽい状態であったり、ガリガリとした食感の状態が悪いものではなく、みずみずしく、ぴちぴちです。

【写真】たねや泉水農園 直売販売用シール ©大根の里

たねや泉水農園の直売用の大根は下記の工程により出荷までの作業を行います。

1.朝、畑で人間の手をつかって1本ずつ収穫します。収穫した大根は、丁寧にトラックに積み込むので、機械で収穫する産地のようにローラーなどの上を転がした時につくような傷はつきません。

2.トラックに積み、畑から洗い場まで運んだ後、乾燥を防ぐため、トラックの荷台に置かれている状態のまま水をかけてビニールシートのカバーをかけて保護します。

3.井戸水を大量に使って3度洗いします。すべて手作業なので、大根の皮など表面には、ほとんど傷がつきません。

4.最後に棚にならべ、水をかけながら、1本ずつ保存袋に入れます(手作業です)
※この間も、なるべく日差しや風にあたって乾燥しないよう、20本単位で作業を進めます。
よって1日の出荷量は約120本程度で、120本を複数の店舗に分散して配達します。

5.配達は霜がおりて、午後抜きしか出来ない場合を除き、原則、収穫したその日に配達します。複数店舗あるため、遠い店舗は夕方になってしまうことがありご迷惑をおかけしております。

※また真冬で雨が降った翌日などの朝に収穫した大根は、水分をめ~いっぱい含み、大根がぱんぱんになっているので、小さな振動でも、パンっ!と大根に亀裂が入ることがあります。
亀裂だいこんは、それはそれは美味しいので、直売所に説明付きで置いています。決して扱いの悪い大根ではないことを、ご理解いただき購入いただけると幸いです。

【写真】姉崎だいこん(秋大根) ©大根の里

上記の説明で、たねや泉水農園のだいこんは、表面の皮を傷つけないようこだわっている事が、ご理解いただけましたでしょうか?

葉つき大根を、袋に入れず乾燥した室内に置いておくと、1日程度で、大根はクネクネふにゃふにゃに柔らかくなってしまいます。水分が抜けている大根は新鮮なものに比べ短時間で柔らかく煮る事ができます。

ただ、大根料理は煮物だけではありません。シャキシャキの美味しい大根おろしを食べたい方もいるし、大根サラダが好きな人もいます。

さまざまな大根料理のニーズにこたえたい!特に産直だからこその新鮮さを感じてほしいという思いで新鮮さを極めてます。

もし秋大根を煮物に使いたい場合は、葉っぱがついたまま、ビニールから取り出して、2日間ぐらい室内で保存しておいたものを使ったり、叩き大根で砕いたものを煮込むなど、あえて細胞組織を壊してからご利用くださいませ。

最後になりますが、秋大根のおススメ料理は、炒め物です。
ニンニク、豚バラ肉を炒め、肉の色が変わってきたら、大根を加えて炒め、大根の色が透明になりかけたら、塩コショウ、みりん、オイスターソースで味付けします。

炒めて味を付けた後でもコリっと歯ごたえが残ります。
姉崎だいこんは、型崩れしていない状態でも、味はしっかり染み込んでくれるので、秋大根を味わうには一番美味しく感じます。ぜひ試していただければ幸いです。

【写真】姉崎だいこんの豚バラオイスター炒め ©大根の里